涙の裏側    ~もう一人の私~
電話を終えると

「ばらされた先輩にイジメられた?」って

心配してない声で聞かれる。

「あっ、違います。
逆で………
私が散々引っ掻き回したのに……
見捨てることなく電話してくれて
解決させるから安心して寝ろって……………。」

ポンポンと伸びてきた手で、頭を押さえられ

「もしも明日解決したら
また遊びにおいで。
ほらっ、着いたよ。
明日も仕事でしょう?
腫れた目で行くのは恥ずかしよ。
お風呂に入って温まって、目を冷やして寝なさい。」って。

「おやすみなさい。」と「ありがとう」を言って

車を降りた。
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