涙の裏側    ~もう一人の私~
ギィ。

少し重たいドアを押すと

昨日と変わらない笑顔で「いらっしゃいませ」と声が聞こえた。

ただ、ひとつ違うのは………

その次に続く

「咲ちゃん、お帰り。
お疲れさん。」って言葉。

たった1日で、居場所と安心を与えてくれた。

カウンターに進むと、昨日と同じで…………

サイフォンで淹れたコーヒーの横に、ミルクとお砂糖が置いてある。

じっと顔を見つめて

「よし!
今日の天気は晴れだね。」って。

そう。

あれから、悠人先生や四人の先生。

航も頑張ってくれて……………

唯先生と彩先生、悠人先生が上手くいってくれたの。

ホント…………

自分の蒔いた種とはいえ……………辛い数日間だった。

今から思うと、二人を見つけて失恋したことなんて………

他愛もないことだったなぁって思ってしまう。

もしかしたら、海晴先生が言ってたように

ホントはそれほど、悠人先生の事が好きではなかったのかなぁ?って。

もしもホントにそうだったら……………

彩先生まで巻き込んで…………迷惑な話しだよね。
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