つかまえた!
「みぃ。」

出来るだけ、穏やかな声を意識して

呼び掛けたつもりだったのに………

ビクリと肩を震わせた。

「内緒にしたかった僕達の関係。
たぶんバレちゃった。
ごめんね………………。」

ホントは、意図的だったけどね。

君を守るには、僕一人では無理だから。

君を大切に思う全ての人達で、守るからね……………。

「ご飯食べてないみたいだけど、大丈夫?
もしかして………インフルエンザ移ったかな?」

そんなことないと分かっているけど

あえて聞いてみた。

「……………違う。」

「そう?
だったら良かった。
ところで、さっき僕が飲もうとしたらダメだと言った
薬はなぁに?
痛み止めじゃあないんでしょ?」

さりげなく、優しく聞いたつもりだけど………

二人の間に、緊張が走る。
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