つかまえた!
「……………………………あれは…………………………精神安定剤。」

やっぱりかぁ。

………………………………………。

「嫌いになった?」

不安そうに震えるみぃ。

つき合い始めてから、何度も聞いたセリフだ。

「嫌いになんて、なるわけないだろう。
ただ、みぃが何に不安を感じてるのかが分からないんだ。
デートしなかったから?
それとも……二人でゆっくり出来なかったから?」

顔を覗き込んで聞くと………

チラッと一瞬、僕の目を見て

それから下を向いて

「………………………………違う。
航は悪くないの。
悪いのは…………………………」

そう言うと、また新たな涙が溢れてきた。

抱っこしてる僕の腕や膝にも、大粒の涙がシミをつくっていく。

悪いのは………誰だ??

何がこんなにみぃを苦しめる?

一つ分かることは………

みぃが泣いて不安定になったのは………

僕と付き合うようになってからだ。

過去のトラウマを引き出したり、嫌われる不安を持たせたのは

僕の存在だ。

このまま側にいてもいいのか?

さっきまで、全身で彼女を支えると決めていたはずなのに…………

壊れていく彼女を目の当たりにすると

自分の出す答えが正しいのか不安になってくる。
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