つかまえた!
「ハイハイ。」と宥める悠人先生が

僕に苦笑いを浮かべて

「ウチの奥さん、怒らせたら怖いよ!
なんたって、次期副園長先生なんだから。
航君クビだって。
嫌なら、しっかり悩みな!
俺が唯ちゃんの家庭に踏み込んだみたいに
航も一歩踏み込め。
大切なら殴られる覚悟で行ってこい!」

大きな山を、幾つも乗り越えてきた二人の言葉には

説得力があった。

トラウマなら、過去の彼女と向き合って

必要なら

親にだって会わないと分からない。

沢山の人達に背中を押してもらって

自分の進む道が見えてきた。
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