つかまえた!
戸惑う僕を残して

勝手口と思われる戸からコッソリ入って行くみぃ。

自分のウチのハズなのに、まるで泥棒のような感じだ。

ガラガラ、ガッシャン!!

物凄い音の後に、怒鳴り声。

ここに居てと言われたが、素直にここに居れる訳ない。

心でみぃに断りを言って

玄関と思われる戸に向かった。

「泥棒ネコ!!
出ていけ!!」

中を覗くと

固まって動けないみぃと

下着姿の40代の女性が向かい合って立っている。

その後ろには、やはり下着姿の男性が……………。

「…………………あの…………すみません。
この人は……………ここに住んでいた娘さんで……………。
決して泥棒では…………。
ストーブと布団を取りに………………」

「はぁ?!
そんな事知ってるわよ!
だってコイツは、私の娘だもん。」

「えっ!!お母さん??」

「それより、あんたは何者?
まさか、ソイツの彼氏?!
ソイツ、私の男と寝たのよ!そんなので良いの!?
ねっ!!
なんだったら、ソイツの代わりに私と寝てみない?!」

…………………………………………………………。

言ってることがムチャクチャで………

とにかく、これ以上みぃを傷つけたくない一心で

「今日は、ご挨拶に上がりました。
海晴さんと結婚します。
幸せにします。
では、そう言うことなので!!」と言うとみぃの腕を掴み表に出た。

後ろでは

「結婚?
そんな女の何処が良いの?
母親の男を取るような女だよ~
バカだね~
直ぐに別れるよ!」と叫ぶ声が聞こえた。
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