俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~

「急ぎの仕事は片付いたから、今日はそろそろ切り上げる」

パソコンの電源を落としながらそう言うと、穂積はそれまでの礼儀正しい秘書の顔をやめ意地悪く笑う。

「かわいい新妻が待つ自宅に、一秒も早く帰りたいんだ?」
「その通りだ」

そんな嫌味に素直にうなずく俺を見て、穂積はおどろいたように目を丸くした。





穂積の運転する車で、いつものように自宅に帰る。

俺が玄関のドアを開けると、いつもは出迎えてくれる鈴花が廊下に出てこない。

どうしたんだろうと不思議に思っていると、俺が使っている主寝室の方から「きゃーーーーっ!!」と切羽詰まった悲鳴が聞こえてきた。

鈴花の声に顔色を変える。



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