俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
和樹さんはホテルで朝食をとったあと直接会社に向かった。
鈴花はゆっくりしていっていいという言葉に甘えて、めったに来ることのない高級ホテルの美しい庭を散歩したりしてのんびりと過ごす。
そしてお昼近くに自宅のマンションに帰った私は、驚きで目を見開いていた。
ベッドがないのだ。私の部屋のベッドが。
「なんで……!?」
たしか和樹さんは羽毛が舞い散る主寝室のクリーニングと新しい羽毛布団を頼んでいたはずなのに。
そう思って主寝室をのぞくと、無数に飛び散っていた羽毛がうそのように完璧に綺麗になっていた。
私がやぶいてしまった布団も、新品に交換されている。
コンシェルジュに依頼された業者さんがやってくれたんだろう。
それはよかったけど、なんで私のベッドがないんだろう。
もしかして、和樹さんが……?
なんて疑念が生まれ、腕をくんで考え込む。
これは、和樹さんが仕事から帰ってきたら問いたださなければ。