俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
「待っていたわ、カズキ!」
いきなり抱きついてきた長身の彼女に、俺は「やめてくれ」と眉をひそめ肩を押して引き離す。
「せっかくこんな美女が歓迎してるんだから、喜びなさいよ」
不満そうに言いながら、長い黒髪をかきあげる。
目鼻立ちのはっきりとした顔にスタイルのいい長身。
自分を美女と堂々と言えるほど美しい外見をした彼女は李美蘭。
香港一の財閥、李一族のお嬢様だ。
「無理やり呼び出しておいて、なにが歓迎だ」
俺が不満を隠さずため息をつくと、美蘭はくすくすと楽しそうに笑う。
そして俺の肩に手を置き、耳元に唇をよせた。
「相変わらず冷たいのね。まぁ、カズキのそういうところを私は気に入っているけれど」
そう言って、頬にキスをする。