俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~


うつむきがちに言った小さなつぶやきに、自分の耳を疑った。

好きって、鈴花が俺のことを?

信じられなくて鈴花の顔をのぞきこむと、彼女は顔を真っ赤にして必死に俺の服をにぎりしめていた。
とても冗談を言っているようには見えない。

ということは、本当に彼女は俺のことに好意を持ってくれているのか。

そう思ったとたん今まで経験したことがないくらい感情がたかぶって、喜びに胸が沸き立った。

あぁ、どうしよう。ものすごく浮かれている自分がいる。
鈴花のことが可愛くていとおしくて仕方がない。

俺の胸の中でうつむく彼女が欲しいと本能的に思った時には、鈴花のことを畳の上に押し倒していた。

鈴花の顔の横に手を付き見下ろしながら、そっと指で白い頬をなぞる。
そのまま小さな唇にふれると、鈴花は恥ずかしそうに目を伏せた。

「キスしてもいいか」

耳元でそう問うと、ぎゅっときつく目をつぶり覚悟をきめたようにうなずく。
その初心な反応がかわいらしくて胸が詰まった。


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