俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
少しでも緊張を和らげたくて、髪をなでながら身をかがめる。
唇が触れる直前に、こらえきれず「俺も好きだ」とつぶやいた。
驚いた鈴花の表情が可愛くて、気づけば乱暴に唇を奪っていた。
「ん……っ」
小さな手がぎゅっと俺の肩にしがみつく。
その必死さにまた愛しさがつのる。
まるで溺れながらもがき息継ぎするように、角度を変えて何度もキスを繰り返す。
キスをしながら柔らかい頬をなで、首筋を指でなぞった。
もっともっと彼女に触れたくて自然に手が動く。
浴衣の襟の合わせから手を滑り込ませると、鈴花の体がびくんと跳ねた。
「ま、待ってください!」
突然悲鳴のような声を上げて慌てだす。
「どうした?」
驚いて体を起こすと、真っ赤な顔で浴衣の襟を握りしめる彼女。
「む、胸はだめです……っ!!」
泣きそうになりながらそう言う鈴花に、首をかしげた。