俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
「どうして?」
「だって、私、胸が小さいから……っ!」
それがどうしたと眉をひそめて首を傾げると、鈴花はおずおずと口を開く。
「和樹さんは豊満な体系の女性が好みなんですよね?」
「そんなこと言ったか?」
「さっき、私はもっと太ったほうがいいって……」
必死にそう言う彼女に、少し考え込む。
ようするに、自分の細い体がコンプレックスだから俺の触られたくないってことか?
そう理解して、思わず笑いがもれる。
「そんなこと、気にする必要はないのに」
「で、でもっ!」
「そのままで十分可愛いと言ったのを聞いてなかったのか?」
そう言いながら鈴花の肩を引き寄せ胸に抱く。
あわあわとパニックになっている鈴花をキスでなだめながら浴衣の帯に手をかけた。ピンク色の帯をほどこうとすると、またストップをかけられた。
「ま、待ってください……!」
そんな泣きそうな声でお願いされると、さすがに手が止まってしまう。
「どうした?」
「こ、ここは旅館とはいえ私の実家なので、その……」
言いづらそうに口ごもる彼女の顔を「ん?」と首をかしげてのぞきこむと、鈴花は眉を下げながらこちらを見た。