俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~

 

 



車を飛ばして鈴花の実家である日野屋へ向かう。

スズカと美蘭がいるという客室に飛び込むと、到着を待ち構えていたかのように美蘭が笑みをたたえてこちらを見ていた。

前もって鈴花の両親に連絡し鈴花が日野屋にいることを確認していたから、俺がこちらに向かっていることを当然把握していたんだろう。

「そんなに取り乱すなんて、あなたらしくないわね、カズキ」
「鈴花はどこだ」
「心配しなくても大丈夫よ。少し話をしていただけだから、あとでちゃんと会わせてあげる」

そう言って、美蘭は唇の端を引き上げる。



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