俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
「また見惚れてるぞ」
「ちが……っ!」
決して彼女に見惚れていたわけじゃなく、ただ少しぼんやりしていただけだ! と顔をしかめると、穂積は俺を無視して鈴花に笑いかける。
「では、おふたりが新婚生活を送る愛の巣に参りましょうか」
穂積の言葉に、鈴花の頬が一気に赤くなった。
一瞬そんな初心な反応を可愛いと感じてしまった自分をうとましく思いながら、「愛の巣って、変な言い方はやめろ」とひと言多い秘書を睨んだ。