俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
 

「これから毎日ベッドで寝られるなんて……っ。座ってみてもいいですか?」

和樹さんに確認すると、驚いたような表情を浮かべながらもうなずいてくれた。

きゃー!と心の中で歓声を上げながら、白いカバーのかかったベッドに触れる。
マットレスの柔らかさを確認してから恐る恐る腰を下ろすと、ふわりとバウンドして私の体を受け止めてくれたベッドに、また感動する。

「すごいふわふわで気持ちいい……。それに毎朝お布団の上げ下げをしなくていいなんて、夢みたい」

感激してつぶやくと、ぶはっと噴き出す声が聞こえた。
ふりかえると口元を押さえ顔をそらす和樹さん。

無愛想な彼が思わず吹き出してしまうほどみっともなくはしゃいでいる自分を自覚して、慌ててベッドの上で乱れたスカートのすそを直した。

「気に入ってもらえたようでよかった」

冷静な表情に戻った彼がそう言う。
きっとベッドひとつで浮かれる私は、彼には幼稚でばかみたいに見えてるんだろうな。

日本家屋でしか暮らしたことがない私は、洋室にもベッドにも縁がなくて、思わずはしゃいでしまった。



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