ワタシの秘密(黒王子VS地味子)

涼side

俺らが心寧と出会ったときは心寧が生まれてきた日だった。




俺が9歳の時。




もともと俺らの親が仲良かったからこいつが生まれることも知ってたし妹ができたみたいでうれしかった。




でもそんな心寧に俺らと違う特殊な能力があるってしったのはあいつが5歳の時だった。




俺はあの時確か犬にかまれたんだ。




そのまま家に帰ると心寧がいて俺の傷を触ると痛かった傷が一瞬にして消えた。




もともと龍雅が特殊能力の持ち主だしそこまで力ということについては驚かなかったけど心寧がそれを使えるというとこには驚いた。




それに龍雅は人の傷を治す力はもっていない。




力について不思議に思っていなかった心寧はそれから普通に使うようになった。




俺も正も龍雅もそれに星夜さんも日奈子さんも心寧が楽しければ幸せならそれでいい。そう思ってた。




だけど世間ではそういうわけにはいかなくて、、、。




心寧と関わる友達、クラスメートは心寧を嫌がり怪物呼ばわりするようになった。




もちろん子供だけじゃない。その親もだ。




近所では心寧を見かけると怪物がなんでここにいるんだのなんだの嫌味を言われ、保育園や学校に行くと怪物と気持ち悪がれ心寧の気持ちが休まるところなんてなかった。




だから星夜さんが心寧の力をネックレスに封印したんだ。




普段はあまり使えないように。




心寧自身も力をセーブできなかったから。




その時から明るかったはずの心寧は暗くなっていた。




あまり笑わなくなったんだ。




だけど心寧が唯一笑うのが、、、










、、、廉だった、、、。








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