ワタシの秘密（黒王子VS地味子）

「廉、今日はこのドラマで終わりだから。」





「ああ。ありがとう。」





「廉様はマネージャーさんにまで気を使えるのですか！！！！素晴らしい！！！ますます好きになりました！！！」





そりゃどうも。





それよりこの状況誰かどうにかしてくんね？





なんでこの女が車に乗ってんだよ。





「はァ、、、。」





小さくため息をついて5分前のことを思い出す。























授業が終わり俺はドラマに向かおうとしていた。





「やっと離れられる、、、。」





これから向かうドラマはあの女と一緒のドラマ。





つまり移動中の車だけが気を休められるとこってこと。





まあ、心寧がいなくなった今、気が休むことはないのだけど、、、。





そして神様は俺にこれ以上の意地悪を仕掛けたんだ。





「廉様、一緒に現場まで向かいません？」





「は？」





机でカバンの中に教科書を入れていた俺はいきなりの言葉に思わず本心でいってしまった。





こいつ、本心で言ってんのかよ。





ありえねぇ、ありえねぇ。





行くわけねぇだろ。





華怜の言葉に心で突っ込む。





「廉様も私といけてうれしいでしょ？」





どの口が言ってんだよ。





一ミリも行きたいなんて思ってねぇよ。





俺は心で毒を吐きながら微笑む。





「悪いけどちょっと無理なんだ。ごめんね。」





俺はそういってカバンを持ち、華怜に突っ込まれる前に教室を出る。





「廉様、待ってください！」





待たねぇよ。





「廉。」





「紫貴。」





「廉様！あっ、廉様のマネージャーさんですね！？よろしくお願いします。私ものせていただけません？」





裏門から出るとすでに紫貴が待っていた。





なんでついてくんだよ。





紫貴は困惑して俺を見ている。





まさになんでこの女が廉といるんだよっていう顔。





俺が聞きたいよ。