「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
その夜、23時には就寝についた難波さん。

お風呂も済ませた私は、戸締りを済ませると難波さんから時折、歯ぎしりが小さく聞こえてくる。

ストレスだ…よっぽど今回の事件は難波さんを追い詰めてるのだろう。

「お腹、冷やしちゃいますよー。」

寝相で毛布が既に捲れていて、子供みたいにお腹を出して眠る難波さんに毛布を掛け直すと、突然手を掴まれた。

「……だめだ、行くな…"flame"!」

「!?……え。難波さん?」

ビックリした。うなされているようだった。
怖い夢でも見てるのかな?

こんな姿を見たのは初めてで、
何だかこの手を無理に離したくないって思った。

「……大丈夫ですよ、ここにいます。」

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