「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
「不審死…それでCSSの難波さんと比嘉警部補が捜査を始めたんですね。」

「あぁ。だがな、
その不審死は過去にも遭遇した事がある。
難波くんの婚約者だった女性が亡くなった時と同じだったんだよ。」

「……え??」

難波さんに……婚約者がいた?

「それ、いつの話ですか?」

「7年前だ。当時難波くんは25歳で刑事に成り立てでね。元は本部の刑事だったが、あの事件以来CSSに移動して今に至る訳だ。」

比嘉警部補は淡々と話すけど、
私の胸の奥はざわざわと騒がしい…。

「婚約者が……亡くなったんだ…。」

涙が、目から零れ落ちた事に気づく。

比嘉警部補はそんな私を見て立ち上がると、
眉を下げて私の頭を撫でた。
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