「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
この人、橋の上にいるなら

川に飛び込んで泳いで逃げる事も可能なのに。

何故かその手段を取らない。

それどころか、川から離れて橋の中央にいる。

"flame"は、火の特性……。

もしかしたら、この人……!!

「撃たないでいいです!!」

私は2人に叫んだ。
2人は私の発言に疑問を持ってくれたよう。
顔を見合わせて何か話し込んでいる。

ーーー
「撃たないでいい…だと?」

「難波くん、必ず捕まえる隙は出てくる。
逃すなよ?」

「はい、逃がしません。」

その時、私と"flame"の後ろから、
エンジン音を鳴らしながら車が近づいてきた。
< 32 / 67 >

この作品をシェア

pagetop