「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
「……難波さんは、怖くなかったです。」

少しトーンを落としてそう言うと、
何だか嬉しそうな顔をして笑う難波さんに

私は……。

「…ダメだ……ギブアップ。」「え?」

大きな体が、私の膝に転がってきた。

「え、ちょっ///…難波さん?!」

「矢崎…に、負けたようだ。」

筋トレには負けを絶対見せないタイプなのに、難波さんが今まで見せた事ない余裕ない顔で"お酒負け宣言"をしてきたのだ。

「の、呑みすぎたんですか?」

膝枕をしてやってるこの状況に戸惑って、
つい声がうわずってしまう。

「…かもな。矢崎も、赤いぞ…?」

大きな手が、下から私の頬を包んできて…
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