「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
「…矢崎…は、無事か…?」

目を覚ました時、開口1番に私の名前を口にした。

「難波さぁあんっ!!良かったぁあ!」

大号泣の私の頭に、難波さんの大きな手が触れた。

ちゃんと、温かいよ…難波さん。

「…泣くな。もう、大丈夫だから。」

私は、意地を張ったままだった心がついに弾けた。

難波さんが命の危険にさらされた事で、

蓋をしていた感情が、

ついに溢れてきたんだ……。

「だって、難波さんが死んぢゃったら…
悲しすぎるぅう。もぉお話出来ないかと思ったらっ辛すぎます…。」

「おいおい。俺がそんなにやわに見えるか?」

涙声で変なイントネーションの私に難波さんが笑った。
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