「Last note」〜矢崎円香の恋慕事情。
「…って!時間!大丈夫ですかぁ!?」
難波さんの左手首の腕時計を見ると、
会議まで10分前になっていた。
「大丈夫だ。走れば5分で着く。」
「ぢゃあ早く!」
急かしたが、難波さんは焦ること無く
私に笑顔を向けて言った。
「…この瞬間をもう少し、
感じていたいが時間だな。」
そう言って、
手を振って警察本部へと走って行ったのでした。
きっと、この時の難波さんは、
私を子供のように見てたと思うのです…。
この日の会議から帰った後、
散々比嘉警部補に親バカな様子で私の事を語っていたから…。