Daisy





彼女は同じクラスの子だった



話したことはなくて



別に席も近いわけでもなかったが



とにかく目立つ子だったから
僕はよく知っていた。




目立つとは悪い意味ではない。




いつも友達に囲まれて
ハキハキとしていて
男子ともよく話す子だった



それ以上に
笑顔がすごく可愛いなと


僕は女子に可愛いなんて
あまり思わないほうだけど



彼女はなんか特別だった







「、、、いたの知らなかった」



「いや、なんかごめん。」

謝りながらも、いや普通に電話してたけど
聞こえてなかったのかと安心していた。
別に聞かれても問題はないのだけれど。




「柏木、さん。」



彼女は柏木、、だったかな




本当だったら、

大丈夫?

とか

何かあった?

とか、もっと正解な声のかけ方が
あったかもしれない。



でも僕は、



「こっち、来れば?」



気づいたときはそう発していた。







「うん」




小さい声でそう言った彼女が
愛おしかった。




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