幸せになりたい
年が明け、あっという間に2月になった。

私がLINEで東野にあえて恋バナを振った。

「そう言えば、別れたんだよね。色々あって。」

「えっ――。」

元カノのことはもう好きじゃないのかと聞いたが、自分でも分からないらしい。 これ以上言うのはやめようと思い、話を変えた。

それからの会話で分かった。東野は今、好きな人が居ない。

チャンスなのかも知れないが、東野は別れたばかり。

だから私は、また勘づかれないように普通にしていた。

桜とは別の中学校だから、よくLINEで話している。

「好きな人、出来たんだよね。」

と言うと、桜は驚いた。どんな人なのか、どこに惹かれたのかなど色々聞かれたが、良き相談相手だ。

やがて3月に入った。

1年生最後の定期テストも終わりホットしていたら、東野からLINEが来た。

「テストの合計何点だった?!」

周りには高いと言われるが全然目標に届かなくて落ち込んでいた私は戸惑ったが、言った。

東野は地頭が良いのか、いつも高得点を余裕で取っている。

それに対して私は、いつも高得点なのは英語と国語だけ。

数学が得意っぽい東野に、私は1番苦手な図形の範囲について教えて貰い、逆に英語が苦手らしいので英語と、国語も一緒に教えた。

教えて貰って疑問が解決し、逆に自分も教えられて良かったなと思う。

この日から急に、東野からよくLINEが来るようになった。

「暇。話せる？」

東野とLINEが出来るだけでも幸せだと感じている私は、勉強中でも中断して話してしまうほどだ。
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