アンドロイドに眼鏡は必要か?
なおもおかしそうに笑いながら研究を再開したハーキースに、カスミも自分の研究に戻る。

……アンドロイドとか言いながら、融通が利くんじゃない。

けれど、今回は見逃してもらえたからといって、次があるとは限らない。

もう二度と、邪魔をしたりしないようにしよう。

そう誓ったカスミだったが。



「それ、なんの研究してるの?
人工筋肉?
それとも高分子タンパク質?」

後ろからひょこひょこと手元をのぞき込むカスミに、……はぁーっ、ハーキースの口から大きなため息が落ちる。

「……研究。
邪魔しないって約束でしたよね」

「……ごめんなさい」

また、やってしまった。
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