私の彼氏は真面目過ぎる!【完】
浩太郎が向かったのは、すぐ近くの公園だった。平日の夜だがときおりジョガーが通過していく。
彼らはちらりとこちらに目をやったものの、すぐに関心を失う。
「道川さん、その節は大変失礼いたしました」
私は少し離れたところに腰掛けて二人のやり取りを傍観していた。
街灯が頼りの夜の公園。二人との距離。
それでも道川さんの表情は何となく見える。彼女の顔にあるのは、「妬み」だ。
「すぐそうやって真面目ぶるんですから」
「申し訳ありませんが、これは僕の素の姿です」
そうなんです、と援護したくなるが、ぐっと踏みとどまる。
ここで割り込むことが最善策とは思えない。
「だいたい、そこにいる今の恋人だって、酒の勢いで落としたんでしょ?」
指さすどころか顎で指されて、道川さんの性格を読み取る。なかなか手ごわそうだ。
彼らはちらりとこちらに目をやったものの、すぐに関心を失う。
「道川さん、その節は大変失礼いたしました」
私は少し離れたところに腰掛けて二人のやり取りを傍観していた。
街灯が頼りの夜の公園。二人との距離。
それでも道川さんの表情は何となく見える。彼女の顔にあるのは、「妬み」だ。
「すぐそうやって真面目ぶるんですから」
「申し訳ありませんが、これは僕の素の姿です」
そうなんです、と援護したくなるが、ぐっと踏みとどまる。
ここで割り込むことが最善策とは思えない。
「だいたい、そこにいる今の恋人だって、酒の勢いで落としたんでしょ?」
指さすどころか顎で指されて、道川さんの性格を読み取る。なかなか手ごわそうだ。