私の彼氏は真面目過ぎる!【完】
「浩太郎、なかなかの手腕だね。あんなに怒ってた道川さんをなだめちゃって」
道川さんが駅の方へ向かったのを確認すると、私は浩太郎に駆け寄った。
興奮ぎみに、浩太郎の両肩を掴む。
「そ、そうかな?」
「あ、照れてる」
褒めることのほどでも、と呟きながら浩太郎は私の両手に手を添えた。
困ったような微笑で、
「何だか恥ずかしいところを見られちゃったね」
私は首を横に振った。
恥ずかしいところ、なんて私は思わなかった。
あの光景を見て、浩太郎に失望したり落胆したりするどころか、『意外となだめ上手じゃん!』とむしろ新たな浩太郎の魅力を発見した気分だった。
完全に偏見だけれど、浩太郎タイプの人は他者に対して冷たいまでに本音でやり取りしてしまうイメージだったのだ。
しかしそれどころか彼はスマートに事件を片付けてしまった。
やはり賢い人なんだな、と見直した。
道川さんが駅の方へ向かったのを確認すると、私は浩太郎に駆け寄った。
興奮ぎみに、浩太郎の両肩を掴む。
「そ、そうかな?」
「あ、照れてる」
褒めることのほどでも、と呟きながら浩太郎は私の両手に手を添えた。
困ったような微笑で、
「何だか恥ずかしいところを見られちゃったね」
私は首を横に振った。
恥ずかしいところ、なんて私は思わなかった。
あの光景を見て、浩太郎に失望したり落胆したりするどころか、『意外となだめ上手じゃん!』とむしろ新たな浩太郎の魅力を発見した気分だった。
完全に偏見だけれど、浩太郎タイプの人は他者に対して冷たいまでに本音でやり取りしてしまうイメージだったのだ。
しかしそれどころか彼はスマートに事件を片付けてしまった。
やはり賢い人なんだな、と見直した。