私の彼氏は真面目過ぎる!【完】

 その言葉に陽人さんのご両親は照れ笑いを浮かべる。
「そんなに大したことじゃないよ~、村田さん」
 ケタケタと笑いながら、フレンドリーに謙遜してみせる。この辺りがおばさま受けする所以だろうな。

「今は農家の仕事を継ぎながら、将来無農薬野菜を使ったレストランを開けないか模索中なんです」
 陽人さんはそう宣言して、ニコッと人なつっこい笑顔を私に向けた。
「ステキな計画ですね!」

――眩しい! 私のような地底から這い上がってきたばかりの人間には、眩しすぎる!
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