私の彼氏は真面目過ぎる!【完】
 声を裏返しながら絶叫する男性の声。
 振り返るまでもなくわかる。

「この会社、マイナス100点!!!!!」

 言うまでもなくそれは5番さんの言いそうなセリフなわけで。
 私の視界に入った5番さんは顔を真っ赤にして、エレベーターホールで地団駄を踏みながら、マッチングした我々を指さした。

「お前ら皆、この会社に雇われたサクラなんだろ!!?? そうやって俺みたいな純真な独身男をからかってるんだ!!! 一体時給何円かしらねえけど、絶対に許さねえからな!!!!!!」

 ときおりつばを飛ばしながら罵る5番さん。
 全員がその様子に引いていた。
 女性陣はあからさまに、「こいつやっぱキモいわ」と言いたげな表情をしている。

 全員が無視を決め込み、折良く到着したエレベーター内に非難しようとしたその時だった。

「逃げんな、クソ女!!!!」


 グイッ……!!!


「えっ」
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