それでも君を
もう子供じゃないとは思っても、やっぱり誉められると少し嬉しくなるのは、いつまで経っても変わらないのかもしれない。



颯くんが頭を撫でてくれるのが心地よくて、私はゆっくりと目を閉じた。










「……ですね。それがいいかも知れません。」


「だな……。」



んっ…


誰かの話し声が聴こえてきて、うっすらと目を開ける。



あれっ、寝ちゃってた?



辺りを見回して時計を確認すると、先程から30分くらい経過している様だ。



「悪い、起こしちゃったか?」



私が目を開けていることに気付いた颯くんが話しかけてくれる。



「寝ちゃってた…?」



「うん、少しだけな。検査結果出たからちょっとだけ話聞けるか?」



寝起きになんという嫌なニュースなんでしょう。


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