それでも君を
「…わかった。どっちに走るの?とりあえず立川さん乗って?」



えっ、よく分かんないまま受け入れてくれた…



こうなったら私も乗るしかない。



「梨央、荷物私持つから貸して。祐輔は病院の方向かって!」



2人に指示を出し、自分も走ってついていく気満々の香織。



もうお任せしよう。



今の自分の体力ではどのみち自力で辿り着くのは難しそうだ。



「よしっ、じゃあしっかり捕まっててよ!」



私をおぶったまま鈴木くんが走り出す。

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