それでも君を
「はい、終わりー。ペン置けー。もう書くなよー。」



なんとも面倒くさそうな先生の声が響いて、テストが終わる。



昨日あんまり勉強出来なかった割には解けた方だと思う。



体調の方も、まぁ、こんなもんだろうな、って感じでキープ出来ている。



「梨央、大丈夫だった?」



終わった瞬間、香織がこちらに飛んできてくれる。



「テスト?まぁまぁ出来たと思…」



「身体の方に決まってんでしょ!」



鋭い突っ込み。



「あぁ、うん。大丈夫だよ。ごめんね、心配かけて。」



「ほんとに大丈夫!?やっぱぼーっとしてるように見えるけど…?」



「そうかな…?んー…ちょっと頭痛はするかも…。どっちにしても今から病院だし。」



今日はなんとか歩いて行けそうだ。



入院にならないといいけどな…

< 195 / 604 >

この作品をシェア

pagetop