それでも君を
「頭痛、昨日はなかったよね?」



ほら、スイッチ入っちゃったじゃん…!



「…ないよ。」



「まだ、身体が酸欠状態なんだろうな…」



独り言のように真ちゃんが呟く。



「…ねぇ、やっぱり入院しないといけない?」



ずっとこれが不安要素だった。



隣を歩く香織が“入院”の言葉を聞いて驚いている。



「それは、診察してから青城先生が決めるよ。
…けど、僕だったら入院して様子をみたいところかな。」



やっぱり、そうなんだ…



もしかしたら帰れるかもって思ってたけど、難しいのかもしれない…



「梨央、そんなに悪いんですか?」



「良い状態とは言い難いね。」



香織からの質問にさらっと真ちゃんが答える。



それは分かってた事だけど…



言葉にされると結構キツイ…


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