それでも君を
「浣腸するよ。あっち向いてゴロンして。」



「えっ、嫌だ!颯くん待って!」



突然吹き荒れた強風にあわてふためく。



「待って良いことなんかなんもないよ。触診した感じもうやった方がいい。」



私の慌てようなんてどこ吹く風の颯くんから、追い討ちをかけるような言葉が飛ぶ。



真ちゃんはというと、呆気にとられて、私たちのやり取りをただ見ているだけだ。



「はい、暴れない。早くあっち向いて。」



「やめて、やだ!恥ずかしい!」



「恥ずかしいことじゃない。そう思って梨央も患者さんにするのか?」



その言葉はズルイ。



何にも言い返せないじゃんか…



「…だって、、」


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