それでも君を
待って、もう行っちゃうの…?



部屋から真ちゃんが居なくなると思うと、急に寂しさが込み上げてきて、後を追いかけたい衝動に駆られた。



折角貴重な休日をふたりで過ごしていたのに…



せめてもう少しだけ、離れることを惜しみたい…



そんな気持ちから勢いよく身体を起こす。



きっとその反動だろう。



立ち上がろうとした途端、ズキンと頭に痛みが走った。



「…ぃ、ったぁ…っ」



さっと出掛ける準備を済ませ、リビングへと戻ってきた真ちゃんが、中途半端に立ち上がった私の姿を見て、戻るようにと促す。


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