それでも君を
おもむろにおでこに手をあててみると、高い体温が伝わってきた。



「熱あるね。颯くんか真ちゃんに連絡して診てもらう?」



「こんな時間に悪いよ…」



あ、そこは遠慮するんだ。



「でも薬出してもらった方が良くない?」



「うーん…」



香織を説得している最中、スマホの振動が着信を知らせた。



もう、こんなときに…だれ?



そんな気持ちで少し手荒く画面を確認する。

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