それでも君を
颯くんの許可を得たので、香織を連れて颯くんの診察室へと向かう。



颯くんが快くOKしてくれたことを知り、大人しく香織も付いてきてくれた。



コンコン



中からどうぞーという颯くんの声が聞こえたのを確認して、そっと扉を開ける。



「勉強してたのに悪いな。」



さっとこちらへ近づいて来たかと思えば、おもむろに差し出される箱。



マスクをつけろ、ということらしい。



黙って一枚受け取って、装着する。



「全然。真ちゃん大丈夫?」



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