それでも君を
「うん、いいよ。呼吸は大丈夫そうだね。」



「っっはぁー…良かったぁ…」



そう声を漏らしたのは、香織じゃなく私だ。



「なんで梨央の方が力入ってんだよ。」



呆れたような声で颯くんから突っ込みが入る。



「だ、だって…」



「診察、苦手だもんね…」



香織が小さな声で会話に加わる。



「ちょっと、香織まで!?私も聴診くらい受けれるし…!」


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