それでも君を
結局、香織はインフルではないことがすぐに判明し、颯くんが書いてくれた処方箋を持って、迎えに来てくれた鈴木くんと共に帰っていった。



その間に真ちゃんの点滴も終わったみたいだ。



颯くんが針を抜いてくれている横で、真ちゃんにそっと声をかける。



「真ちゃーん…起きれそう?」



「んっ…」



私の呼び掛けにゆっくりと真ちゃんが目を開ける。



辺りを見回して記憶を呼び起こしているようだ。



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