それでも君を
「そこまで言っといて隠すの!?…早く言わないと聴診するよ?」



「えー!やだー!」



「じゃあ早く教えて。」



「んー、やっぱり秘密!」



熱があるにも関わらず少しはしゃいでしまった私に、すかさず嗜めの言葉が降り注ぐ。



「もう、あんまり騒がない。」



「はーい。」



私を優しく嗜めながら真ちゃんが聴診器を片付け始める。



「…ほんとにしないの?」



その様子にふとそんな言葉が漏れた。


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