それでも君を
「酸素入れて、発作止め準備お願いします。」



聴診を始めたところで、上級医が来てくれた。



「どう?大丈夫そう?」



柔らかな上級医のその声に、ほっと安心してしまう自分がいることに気付く。



一人で診断を下すのは正直まだ怖い。



「発作ですね。薬入れて様子見ようかと思います。」



「そうだな。モニターもつけといて。」



「わかりました。」



指示通りに処置を進める。



幸い薬の投与によって、患者さんの容態は落ち着きを取り戻していった。



ふぅ、良かった…


< 317 / 604 >

この作品をシェア

pagetop