それでも君を
ほっと胸を撫で下ろしながら、スタッフステーションへと戻る。



電子カルテ前の椅子へ腰を下ろし、パソコンへと手を伸ばす。



その瞬間、ズキッと痛みが走り、腕の怪我を思い出すこととなった。



患者さんに夢中の時には感じなかった痛みも、一度感じてしまえばなかったことにはできない。



あーもう、私のバカ!



なんでぶつけちゃうかな…?



酷くならないといいけど…



強い腕の痛みにどうしても不安を覚えずにはいられなかった。

< 318 / 604 >

この作品をシェア

pagetop