それでも君を
「梨央先生のことは恵那からたくさん聞いてます!」



挨拶せずとも相手の男の子は私のことを既に知っていたらしい。



「どんな話かな~?悪い話だったりして?」



なんてふざけてみせる。



「いやいや、梨央先生についてはいい話しか聞いたことないです。」



慌てて否定する大地くんにほんとかなぁ~と突っ込みを入れつつ、チラッと恵那ちゃんの方も観察する。



特に体調に変化はなさそうで、可笑しそうにクスクスと笑っていた。

< 417 / 604 >

この作品をシェア

pagetop