それでも君を
聴診する際に手が入るよう、自らスペースを作ってみせると、真ちゃんが驚いた顔を見せる。



「えっ、どうしたの?」



なかなか言い出せずここまで来てしまったが、ついにそのタイミングが来たようだ。



「…あのね、今までたくさん隠して、拒否して…とにかくたくさん、迷惑かけてごめんなさい。」



私からの思いもよらない今までの言動に対する謝罪の言葉に、真ちゃんが固まっている。



そして悟ったように口を開いた。



「…なにか、あったんだね?」


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