それでも君を
目覚めてしまえば、恵那ちゃんの回復は早いものだった。



呼吸器が外れ、点滴の量が減り、あっという間に一般病棟へと移動できるまでに。



「じゃあ、準備が整い次第、出発しますか~」



のんびりとした指示を出しているのはマッキーだ。



恵那ちゃんのことを一緒に見届けてきた仲間として、ICUまでお迎えに来てくれたのだ。



のんびりしているマッキーとは対照的に、私は恵那ちゃんがベッドから車椅子に移るのをせっせと手伝っていた。



点滴のラインが絡まないように調整したり、経鼻カニューレが外れていないか確認したり。

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