それでも君を
「よし、大丈夫そうだね。じゃあ行こっか。」



私の声を聞きつけて、マッキーが点滴棒を押しに来てくれる。



「みなさん、お世話になりました。」



ICUのスタッフに向かって、丁寧にお礼を陳べる恵那ちゃん。



もう戻ってきちゃダメだよ~とか、また会いに行くからね~とか色々と声を掛けられている、その風景を微笑ましく見守る。



「よかったな、ほんと。」



マッキーが私の耳元でそう囁く。



「うん。」

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