それでも君を
「気分はどうですか?少し良くなりました?」



言いたいことを言って満足したのか、水沢先生によって急に話題が元へと戻される。



ああ、そうでした。気分悪くなって動けなくなってたのはこの私ですね。



話の展開が急すぎて、水沢先生に聞かれなきゃ忘れていたかもしれない。



「うん、もう大丈夫。ちょっと暑さに負けただけみたい。」



「良かった。ではもう少し休んだら行きましょうか。付き合いますよ、本屋さん。」



「えっ、いいよ、悪いから。」



「いえ、心配なので一緒に行きます!」



大丈夫だって言ってるのに、信用されてない…



まぁでも、別にいいのかな…



また何かあったら助けてもらえるし、困ることはないよね。

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