ヒーローの宿命
2時間後…
「いきなり何ですか⁉︎こんな所に集めて」
「そうだそうだ‼︎またなんかの取り調べか!」
「もしそうなら、俺は帰らせてもらう」
「ええそうね。みんなで帰りましょう」
「そうだな。ここの刑事は役立たずって事が分かっちまったからな」
「ちょっと待ってください!皆さんは、事件の真相を知りたくありませんか?」
「だからこの事件は外部の犯行!私たちは関係ない!さっきからそう言っているでしょう!」
「いいえ、これは外部犯の犯行ではありません。紛れもなく犯人はこの中にいます」
「・・・なんだと!?」
「ではまず、みなさんの証言について話していきましょう。まず西崎さん、貴方の証言は裏が取れました。何人かの方が貴方をその時間に目撃していました。次に宮川さん、貴方も脱獄を図っていた数人に目撃されています。ここで疑問なのはトイレの件。川山さんは秋原さんが何故トイレに行っていた事を知っていたかです。男の人が女性のトイレに入る事はまずありえない。つまり犯人は川山真斗さんと、秋原雅美さんしかありえないんですよ‼︎」
「動機は、動機はあるのかよ‼︎」
「動機はおそらく、2人が恋人同士だと言う事が川口翔流にバレてしまい、それをネタにどちらかが脅されていたんでしょう」
「・・・」
「・・・えぇ、そうよ。私達がやったわ。そして、全て貴方の言った通りよ。付き合っている事をバラされたくなければ、脱獄の囮になれだなんて言うんですもの。もう殺すしか方法がなかったのよ」
「雅美⁉︎何故本当のことを言った。今ならまだ隠し通せたのに。」
「真斗さん、もう無理よ。このまま一生捕まったままの方が、私達は幸せになれると思うの。だってこれはもう私達の宿命みたいなもので
しょ」
「・・・では、私はこれで。ほかにもやらないとならない調査がありますので。」
< 6 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop