世界で一番、不器用な君へ
運命の夏祭り
「聞いて楓っ!赤点、ギリギリ回避…!!」
「おお、すごいじゃん、アンタにしては。じゃあ鬼の補修も今年は受けなくていいんだね」
「よかったああ、部活の先輩たちに怒られなくて済む…」
去年はそのせいで前半の部活に遅れっぱなしで大分絞られたっけ。
それに、今年は絶対に補修を受けるわけにはいかない。
だって…
「お、万年赤点ついに脱却?」
「うっさい蓮!」
「去年の夏祭りの日、みんな楽しんでんのに夜まで補修漬けであれはケッサクだったな〜」
そう、夏祭りの日の補修は夜までっていう謎の鬼ルールがあるから。
「ま、俺は今回も一位だけどな」
「腹立つー!!!」